KUGENUMA RESIDENTIAL GUIDE
鵠沼の住宅地は、
希望する家が実現できるかで選ぶ
藤沢市の南部にある鵠沼エリアは、かつて多くの文化人が訪れた別荘文化に触れられる地域として知られる高級住宅街です。本記事では、鵠沼エリアの特徴や地価について、失敗しない土地選びのポイントなどをまとめています。
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POINT 01
地名のみで土地の価値を判断しない
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POINT 02
実際の生活のしやすさを確認する
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POINT 03
海沿いならではの注意点やリスクに注意
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POINT 04
敷地の制約について設計者に相談する
藤沢市の南部に位置する鵠沼エリアは、明治時代に別荘地として開発が行われたという歴史を持つ高級住宅街として知られています。ただしいくつかのエリアに分けられるため、注文住宅を建築する土地を選択する場合にはそれぞれのエリアごとの特徴や魅力、確認しておくべきポイントについて知っておくことが大切です。
注文住宅を建てるなら、憧れの「海が近い生活」を叶えられるという点のみを見るのではなく、海が近いエリアならではのリスクや注意点などを含めて検討を行うことが欠かせません。こちらの記事では、鵠沼エリアに家を建てたいと考えている人に向け、エリアごとの特徴や土地選びの注意点、設計者に相談したい内容などをまとめています。
鵠沼で土地を比べるときの判断軸
海へのアクセスの良さと閑静さのバランス
鵠沼エリアは海に近づくほどリゾート感や開放感が高まる点が特徴ですが、塩害の影響や観光客が集まることにより休日は人出が多く、にぎやかな雰囲気になる点はあらかじめ認識が必要です。内陸側に入るほど落ち着きのある住環境となっていることから、自身や家族のライフスタイルにおいて「湘南らしい海へのアクセスの良さ」と「静かな日常」のいずれを優先するのかという点について考えてみると良いでしょう。
景観保全のルールと建築の自由度
鵠沼の一部エリアは「風致地区」の指定を受けています。風致地区とは、都市の中で自然的景観を維持して自然との調和がとれた環境を作ることを目的として、都市計画法に基づき定められた地区を指します。この地区には、建築を行う際にさまざまな制限やルールが設けられており、良好な街並みが守られています。そのため、この地区に該当する場合には建築プランに制約が生じることから、希望の家が建てられるかどうかをあらかじめ確認することが大切です。
鵠沼が落ち着いた住宅地として選ばれる理由
数多くの文豪や名士に愛された別荘地としての歴史
鵠沼は、数多くの文豪や芸術家、政財界の重鎮などに別荘地として愛されてきた地域です。別荘地としての開発が行われたのは明治時代のことですが、当時開業した旅館「東屋」は芥川龍之介や与謝野晶子、川端康成など数多くの文豪や文化人が利用しています。関東大震災後の再建をきっかけに高級住宅街として変貌していますが、現在も屋敷が立ち並ぶ光景を見ることができ、別荘文化を感じることができます。
厳しい景観条例と住民の意識による美しい街並み
鵠沼の美しい街並みは、行政のルールによるものだけではなく、住民の高い意識によって守られているといわれています。風致地区の制限に加え、地域住民組織が景観保全に積極的に関わっており、独自の基準案を設けるなどしながら豊かな緑や風情を残すための取り組みが行われています。
質の高い教育環境と利便性が共存する土地
落ち着きの感じられる住環境に加え、こちらの地域には名門校や教育水準の高い公立校などが点在しており、質の高い教育環境を求めているファミリー層からの支持を集めている点も特徴です。また、鵠沼エリアからは小田急江ノ島線や江ノ島電鉄などを利用することで東京都心や横浜方面へのアクセスも良好。現代の都市生活に必要とされる利便性を持つといった面もあります。
鵠沼の主な住宅エリアを比べる
| エリア | 検討しやすい暮らし方 | 現地で確かめること |
|---|---|---|
| 鵠沼海岸エリア | 海へのアクセス | 塩害、災害情報、交通量 |
| 本鵠沼エリア | 利便性の高さ | 前面道路の狭さ |
| 鵠沼松が岡・藤が谷エリア | 静かな住環境、高い利便性 | 風致地区や景観条例の指定 |
鵠沼海岸エリア: 湘南ライフを満喫できる
鵠沼海岸エリアは鵠沼海岸駅を中心として広がるエリアであり、サーフィンを中心としたマリンスポーツが盛んな点が特徴です。朝にサーフボードを担いで海に向かう人やランニングをする人、犬の散歩をする人など、海辺の生活を楽しむさまざまな姿が見られます。
駅前には昔ながらの商店街がありますが、そこには個性的なカフェやサーフショップなどが見られます。近隣に大型の商業施設はないエリアですが、電車で藤沢駅までわずか5分程度であるため買い物に困ることはないといっていいでしょう。マリンスポーツが好きなど海を日常の一部にしたい人や、湘南らしい開放感を求めている人などの人気のエリアです。
本鵠沼エリア:閑静な住宅街が広がるエリア
本鵠沼駅を中心として広がる本鵠沼エリアは、落ち着きのある雰囲気の住宅街です。平坦な地形に住宅が並んでおり、自転車での移動も楽に行えます。さらに藤沢駅まで電車で1駅、徒歩でも15分前後といった点もこちらのエリアの大きな魅力。藤沢駅周辺の商業施設を日常的に利用できます。また、緑豊かな環境も魅力的です。 たとえば落ち着いた環境で子育てをしたいファミリー層や、藤沢駅周辺の施設を利用したい人、また静かな環境で暮らしたいと考えている人におすすめのエリアといえます。
鵠沼松が岡・藤が谷エリア:高級住宅街として知られるエリア
鵠沼松が岡・藤が谷エリアは、明治から大正期に別荘地として開発された歴史ある高級住宅街です。広い区画を持つ一戸建てが多く見られ、庭付きの住まいが点在しています。松の木の緑と静かな住環境が特徴となっています。
こちらのエリアは江ノ電の鵠沼駅も利用できるため、鎌倉や江ノ島方面へのアクセスも便利です。また、海と藤沢駅の中間に位置することから、いずれにも程よい距離感を保ちながら暮らせます。鵠沼の歴史・品格を重視したい人や広い敷地や庭付きの邸宅を求める人などにおすすめのエリアです。
2026年の地価公示はどう読む?
鵠沼全体の地価は7%超の高い上昇率
2026年の公示地価及び基準地価のデータを参照すると、鵠沼エリア全体の地価については上昇傾向を示しています。こちらのエリアの地価平均は36万1,217円/m2(坪単価は約119.4万円)となっており、前年からの変動率は7.09%です。良好な住環境を求める層からの支持が、鵠沼の地価を押し上げていると考えられます。
藤沢駅近くの「鵠沼石上」「鵠沼橘」が地価を牽引
鵠沼エリア内の地点別では、藤沢駅南側に位置する「鵠沼石上」と「鵠沼橘」が突出して地価が高くなっています。藤沢駅から350mの場所にある「藤沢市鵠沼石上1-7-4」は、地価が78万7000 円/m2(坪単価260万1652 円/坪)、藤沢駅から250mの場所にある「藤沢市鵠沼橘1-17-3」は、地価が57万1000円/m2(坪単価188万7603円/坪)となっており、変動率は前年比11.96%と高い伸びを見せています。このように、交通利便性が高い駅近のエリアに対する強い需要が見られます。
海浜エリアも人気
住宅地として人気の高い鵠沼海岸駅周辺の地価を見ると、鵠沼海岸駅より90mの「藤沢市鵠沼海岸2-3-9」で地価が39万5000 円/m2(坪単価130万5785 円/坪)となっており、変動率も前年比+8.22%といったように高い伸び率です。この点から、海の近くで生活をしたいといった需要も堅調であるといえます。
予算とエリア選定のバランスについて検討が必要
鵠沼エリアでは、全体的に地価の上昇が続いている状況であるため、人気の高いエリアでゆとりある土地を確保しようとした場合、土地を取得する費用のみで極めて大きな予算が必要です。塩害対策や自然素材の導入など、建物へのこだわりに対しても十分に予算を割くためには、地価が比較的落ち着いている内陸エリアに目を向ける、海側のエリアで探すのであれば敷地面積をコンパクトに抑えるなどの方針をしっかりと考えることが必要です。
高級住宅街という言葉だけで決めない土地選び
生活動線を事前にシミュレーションする
「高級住宅街」というイメージのみで土地を購入した場合、入居後に生活を送る中で不便を感じる可能性も考えられます。地域によっては、閑静な住宅街の景観を守るために商業施設までの距離があるケースも考えられるため、実際に周辺の情報を入手してどのような施設があるかを確認することが大切です。たとえば日々の食材の買い出しや病院へのアクセスなど、実際に徒歩や自転車での所要時間などあらかじめシミュレーションし、日々の生活の中で不便がないかを確認することが欠かせません。
前面道路の幅員と車の出し入れについて確認
鵠沼は古くから発展してきた街という歴史を持つことから、立派な邸宅が立ち並んでいるエリアだったとしても前面道路の幅が狭くなっているところが少なくありません。もし大きな車を所有している場合には、日々の車庫入れや車同士のすれ違いなどのストレスを感じる可能性があります。現地を見学する際には、実際に車が出し入れしやすいかどうか、見通しが良いか、電柱の位置などについてよく確認しておいてください。
災害ハザードマップの確認
海に近い平坦な土地である鵠沼の場合、ハザードマップをよく確認しておくことが求められます。津波のリスクに加えて、大雨時の内水氾濫リスクについても確認しておきましょう。海だけではなく川に近いエリアも注意する必要があります。検討している土地にはどのようなリスクが考えられるのかを把握した上で、建物の基礎を高くするなどの対策を立てることが、不安なく長く暮らしていくための鍵であるといえます。
景観条例についても確認しておく
家を建てる際には、条例などについても確認が必要です。たとえば風致地区に該当している場合には建物の外壁を境界線から1〜1.5m後退させることが求められるため、図面上の面積よりも実際に建てられる有効面積は小さくなります。加えて、緑化率を満たすための植栽費用、擁壁を景観に配慮した仕上げにするための施工費用といったように、通常の住宅地では発生しないコストが必要となることから、予算計画を立てる際に注意が必要です。
鵠沼で注文住宅を建てるときの工夫
塩害対策と耐久性の高い素材を選択
海岸からは数キロ離れている内陸寄りのエリアだったとしても、風が強い日には塩の香りが届き塩害の影響を受けます。この点から、外壁、屋根材、サッシなどには耐塩害性の高い素材を使用することが求められます。 そのほかにも、給湯器やエアコンの室外機など屋外に設置する設備も塩害対策の仕様が施されている製品を選ぶことに加えて、海風を建物で遮れるような位置に配置するなどの工夫を行うことが大切です。
湿気やカビ対策を行う
海からは湿った風が吹いてくることから、カビや結露への対策も欠かせません。そのため、間取りを設計する段階から、風が抜けていくような窓の配置にする、調湿効果が期待できる自然素材を内装に積極的に取り入れる、大容量の24時間換気システムの導入を行うなどさまざまな方法が考えられます。
屋外シャワーや土間収納を設置
サーフィンや海辺の散歩を楽しみたいと考えているのであれば、玄関の外や勝手口などに屋外シャワーを設置すると便利です。そのほか、砂や濡れたサーフボードやアウトドア用品を持ち込める広い土間収納を設ければ、生活空間をきれいに保つことができ、海沿いでの暮らしならではのアクティビティを楽しむための環境づくりを行えます。
鵠沼の家づくりで相談先を選ぶポイント
地域特有の法規制に精通しているか
風致地区や建築協定が適用される鵠沼においては、緑化基準の計算や外観デザインの制約など、通常の住宅建築にはない特殊な許可申請が求められます。そのため、鵠沼エリアにおいて豊富な建築実績を持ち、行政ルールや住民協定について熟知しているハウスメーカーや工務店を選ぶことが大切です。
海辺の環境に合わせた設計提案を行ってくれるか
塩害や湿気への対策など、海沿い特有の家づくりを行う必要があるため、単にデザイン性の高い設計を行うのではなく、長い目で見たときの耐久性やメンテナンス性なども考慮した提案を行えるハウスメーカーや工務店に相談することが求められます。実際に問い合わせを行うときに確認してみると良いでしょう。地元の気候風土をよく知る地域密着型のハウスメーカーや工務店の場合、この地域ならではの家づくりについて提案してくれるはずです。
鵠沼の住宅地を比べるときの実践的な視点
曜日や時間帯を変えながら周辺環境を確認する
土地の比較を行う場合、1回の訪問のみで決定するのではなく、時間帯・曜日などを変えながら何回か足を運ぶことが大切です。休日の昼間は静かで魅力的に見えたとしても、平日の朝は抜け道として車の交通量が多い、夏の週末は海に向かう渋滞が発生するため生活に支障が出る可能性があるなど、時間帯などによって異なる顔が見えてくることもあります。自身や家族の生活リズムに合わせ、周辺環境を確認しておきましょう。
隣地との境界について確認する
古くからある住宅街の場合、隣地との境界が曖昧になっているケースや、ブロック塀の一部が境界を越えているケースなどが見られることがあります。そのため、土地を購入する前に境界標が明示されているか、隣地とのトラブルにつながるような要素がないか、といった点について念入りに確認することが重要であるといえます。
日常生活の中でストレスになる部分がないか
鵠沼エリアには道路の幅が狭い場所も多く見られ、敷地の前に電柱があると車の出し入れの障害になるケースがあります。そのほか、ごみ集積所の場所によっては夏場のにおいが気になるといった可能性も考えられます。このような、日常においてストレスにつながるポイントが敷地の周辺にないかどうか、具体的な生活をイメージしながら確認することが大切です。
鵠沼の土地で設計者に相談したいこと
景観ルールと希望するプラン内容をすり合わせる
設計者に対し、この土地で理想とする間取りや外観が実現可能かという点を相談することが大切です。たとえば風致地区に該当する場合には「高木・中木を含めた緑化率の確保」や「道路境界・隣地境界からの建物の後退」といった点が求められます。希望している広いリビングや駐車スペースが、条例の制約があるために縮小せざるを得ないといった事態を防ぐためにも、購入前にしっかりと相談しておきましょう。
プライバシーを保ちつつ光や風を取り入れられる設計が可能か
隣接する家との距離感や、通りからの視線をどのように遮るのかといったプライバシーの確保についてもあらかじめ相談しておきたいポイントといえます。特に住宅が密集しているエリアや人通りが多い道路沿いの家などは、光と風を取り入れる設計と、外からの視線を遮るための設計を両立できるかという点について、設計者に相談しながらプランニングしていくことが、住み心地を大きく左右します。
入居後の相談先を確保できるかどうか
家が完成して入居が完了した後も、海に近い家は特に外装や設備の点検を行っていくことが重要になります。このように建てた後の相談先についてもあらかじめ確認しておけば、建てた後に何かあった場合でも「どこに相談したら良いかわからない」といった状況を防げます。
まとめ:住まいを建てる視点でエリアを比較する
鵠沼は、歴史ある邸宅街や活気が感じられる鵠沼海岸、利便性の高い鵠沼橘といったように、それぞれのエリアごとに異なる魅力を持っています。風致地区の景観ルールや塩害など、地域特性についてしっかりと理解し、自身や家族が理想とするライフスタイルに合った土地を見極めることが、鵠沼での家づくりを成功させる重要なポイントです。









